わ行
■ツエタケ(写真をクリックすると写真が拡大されます)Photo by Hanagasa
シメジ科ツエタケ属Oudemansiella radicata
 キノコはとにかく神出鬼没な面を持っているが、ツエタケは特に謎めいている。我が家の庭にも何度か発生しているぐらいなので、てっきり低地の山林を好むキノコかと思ったら、なんと山岳地帯でめだつキノコらしい。さらに山麓から、森林限界のハイマツ帯にまで発生するというのだから驚く。ツエタケの根は土中に深く埋もれ、きれいに採りきるにはスコップなどで掘らないと不可能だ。この根状の根は、埋もれ木などにつながっていて、冬虫夏草が、地中に埋もれた昆虫とつながっている姿に似ている。いやいやそれだけではない。冬虫夏草のように、ツエタケの根にも大変な薬効成分があるらしい。そうなると散歩中とか、用意がないときにツエタケを見つけたら大変!地上に出ている普通のキノコだけ採るのがしのびなくて、そのまま忘れてしまうのだ。では味のほうは二流なのかというととんでもない。甘い香りと傘のぬめりは、絶品といえるレベルだろう。茎はタッチが異なり、かたくて歯切れ良いので切り離して、糠や塩漬けにすると珍味である。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)それだけに採り残して忘れた時などはがっかりしてしまう。しかし地上と地中、二つの大きな価値を併せ持つツエタケ、まるごと収穫したいとあなたも思いませんか?夏から秋、雑木林や竹薮、とにかくどんな場所が好みかわからないぐらい、いろいろなところに発生する。傘の径3〜10cm、ほぽ扁平で真ん中が盛り上がる。表面は淡褐色、灰褐色で、放射状の不規則なしわがあり、これがツエタケの一番の特徴だろう。湿ると強い粘性をあらわすので、濡らして確かめてみると良い。ヒダは白色でやや疎、茎の地上部は5〜12cm、傘と同色で根本がややふくらみ、根状に細く地中に伸びる。その長さは30cm以上に達することも珍しくない。最近傘の径30cm長さ50cmのおばけツエタケをゲット!!表面が微毛におおわれたビロードツエタケや、ヒダや茎に独特のふちどりをつけたようなフチドリツエタケ[ダケカンバ、シナノキ、などの枯れ木に発生]もこの仲間だがあまり一般的でない。