千葉一夫「絆酒」

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千葉一夫という歌手にとって、今回のCD売り上げは、まさに念願かなってのことだろうと思われる。昭和55年に、念願かなってデビューしてから、ほとんど30年、地道に歌だけを歌って来て、ようやくオリコンの演歌チャートの2位にランクされたのだから。ちなみに、同じ週のトップは五木ひろしだった。絆酒は、見方によっては、ごく当たり前の「夫婦もの」である。ただこの震災によって、絆という言葉に。新しい意味が付け加わった。多くに人たちが災害に遭遇した。そんな仲で、生きてゆくのに、やはり必要なものは、人とのつながりであることに、多くの人たちが。歌そのものは、当たり前の「夫婦もの」ではあるけれど、歌を聴く人たちにとって、絆という言葉が、まさに時代をあらわす言葉として機能したのに違いない。
千葉一夫は、やや控えめに、しかも安定したボーカルで、歌をまとめている。 
 もともとは、やや地味な歌手である。これまでに25曲のシングルを出しており、昭和15年にだした「雨蛍」は。演歌チャートで6位を獲得し、それなりの知名度は獲得している。
そもそもは、国鉄職員だったが、中学生のころから歌手に憧れ、25歳の頃、生まれ故郷の千葉から上京し、さまざまな職業を経て、昭和55年に念願のデビューを果たす。いわば演歌の苦労人といえる存在である。その苦労人が、ようやく掴んだチャンスが、こんどの作品だったといえよう。
 演歌の世界では、男性歌手は不利である。それは演歌の聞き手が女性上位であり、しかも
カラオケ中心だからである。女性のファンたちは、自分が歌う歌を求め、それ故に女性歌手を求める。その中で、千葉は初めからハンディを背負っている。それでも、そのハンディを
抱えたまま、もう30年近くも千葉は歌い続けてきた。そしてようやくすこし太陽が差しかかったところである。これからの幸運に期待をかけて、歌を歌い続けるしかあるまい。


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このページは、伊藤強が2011年4月14日 16:08に書いたブログ記事です。

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